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現代の食生活で摂りすぎが懸念される脂肪などの過酸化脂質は、老化や動脈硬化の原因となるが、酢は過酸化脂質の発生を抑える効果もある。ビタミンCは空気に触れると酸化して効力を失いやすいが、酢はビタミンCの酸化を防ぐはたらきがある。野菜や果物を調理するとき、酢を添加することで酸化を防止できる。サラダや大根おろしに酢を加えることはビタミンCを壊れさせない、賢明な生活の知恵である。酢の意外な効能はまだある。

たとえば、フケが出る人は酢を就寝前に頭皮にすり込むとよい。またガンコな水虫には、患部を酢に毎日20分程度浸すと、1週間から1か月ほどで効果が出る。カビの一種である白癬菌が水虫の原因だが、酢はこの菌を殺す強力な作用がある。神が醸す福山の壺酢酢の多くの効能を述べたが、どんな酢でもそれが期待できるのか、といえば疑問符が付く。適切な原材料を使い、伝統的な製造法でつくられた、という2つの条件を満たす必要がある。日本の代表的な酢は米酢だが、その製造法を見てみよう。

まず、原料のデンプン(米)に麹菌が作用して糖化し、そこに酵母菌が作用してアルコールになり、さらに酢酸菌が作用して酢酸になるという発酵プロセスを経る。このように、酢作りには、麹菌と酵母と酢酸菌などの微生物のはたらきが欠かせない。これら3段階の発酵によって、原料の米とは格段にちがう栄養価と、米にはない栄養素が加味される。16種類の有機酸のほか、20種類ほどのアミノ酸や多くのミネラルである。米酢の製造法は大きく2つある。一般的な米酢の製法は、糖化、アルコール発酵、酢酸発酵の3つの工程を別個に管理して、各工程で不純物や沈殿物を除去して、短時間でつくる製法だ。

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ダイエットや食べ過ぎの解消を意識する人が多い中、食事に気を使う人たちの間で料理に酢を使うという人が増えています。特に黒酢を使ったレシピや、ドレッシングに人気が集まっています。
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つまり伝統的和食は、米と発酵食という2本の柱によって成り立つ。日本は世界に冠たる発酵食王国だが、それは日本の気候風土と優秀な醸造技術によってもたらされた。ヨーロッパは乾燥地帯で日本の3分の1以下の降雨量で湿度が少なく、かびを利用した食べものといえば、カマンベールやブルーなどのチーズ類程度だろう。

日本の温暖湿潤な気候は微生物に最適の自然環境である。室町時代から麹が酒作りに利用されたが、日本の清酒の醸造法は糖化とアルコール発酵が同時におこなわれる世界に例を見ないユニークな発酵技術である。自然環境にマッチしたこの独特の先端技術が醤油作りに生かされ、麹かびによる醤油作りがおこなわれた。このハイテクを開発したのが「杜氏」だ。

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